きつい。しんどい。大変。
飲食店で働くってこんなイメージではありませんか?
学生・フリーターが選びやすいアルバイトである一方、体力的面や仕事の多さから懸念されがちです。
ですが、それ以上に得られるもの多いのが居酒屋でのアルバイトです。
元居酒屋勤務の私が、居酒屋のメリットデメリット、仕事内容を詳しく教えます!
メリット
たくさん選択肢のあるアルバイトで、なぜ居酒屋をおすすめするのかを細かく説明していきます。
1.飲食店の中では圧倒的に社会勉強できる
アルコールを提供する居酒屋では、様々なタイプのお客様が来ます。
親切にしてくれる人もいれば、酔って絡んでくる、理不尽なことを言ってくるなど、お酒を飲んで気持ちが大きくなってしまう人の相手は、うまく回避するコツが必要です。
社会に出ると、自分と価値観の合わない人や苦手な人が山ほどいますので、それを理解しておくことはとても大事なことです。
クレーム対応の現場を見たりすることもあるので、いざ自分でクレーム対応する際の参考になったり、うまくスルーする術を身に着けられますよ。
また幅広い年齢層が働く現場なので、価値観が広がります。
他の飲食店に比べて、お客様との距離が近いことが最大のメリットです。
2.活かせるスキルが身につく
【ホールスタッフ】
協調性 従業員同士で連携をとる
効率化 忙しい時間帯に優先順位や円滑に回す方法を考える
コミュニケーション能力 お客様との会話で話す力が育つ
礼儀・マナー 挨拶、返事、報告、連絡、相談の重要性を認識する
【キッチンスタッフ】
料理を作る技術 和洋中様々な料理を覚えられる
構成力 複数の料理を同時進行で作る
想像力 食材同士の相性や盛付のイメージを考える
表現力 想像力を形にする
2年以上の経験を積めば、調理師免許の受験資格も得られる
3.22時以降は深夜手当がつく
22時から翌朝5時までは深夜手当(25%アップ)が上乗せされます。
深夜帯は混雑も少ないですし、給料が上がるチャンスです。
4.同年代や年上の仲間ができる
居酒屋の多くは、20代前半のアルバイトです。
社会の場で同じ苦労を分かち合ったり、達成感を共有することで、学校でできた友達とは違った仲間ができます。
年上の従業員との繋がりも、社会に出てからの情報を教わったり、面倒見のいい先輩に好かれればご飯に連れて行ってくれたりなど、充実度も得られます。
場合によっては恋愛に発展するパターンもありますよ!
5.髪色・装飾品のルールが自由
店舗によりますが、髪色は基本なんでもOK・ネックレスやピアスのアクセサリーも身に着けたままでも許されるところがあります。
指輪やブレスレット、ネイルなどの手元の装飾品は衛生的にNGですが、自由度が高いところも居酒屋の魅力です。
6.まかないが用意される
学生に喜ばれるのがまかないです。
店舗によりますが、無料もしくは200円前後でおいしいご飯をお腹一杯食べられます。
デメリット
メリットが多くある半面、デメリットもあります。
1.混む時間帯はかなり忙しい
居酒屋の一番忙しい時間は18時から21時の3時間です。
やることが一気に集中するので、体力的にも精神的にも疲労が出ます。
2.週末・繁忙期は休みが取りにくい
金曜日・土曜日は週の中で最も集客率が高いです。
また年末年始やゴールデンウイークなどの長期連休は居酒屋にとって一番の書き入れ時のため、従業員の人数が必要になります。
そのため、アルバイトにも当然出勤してほしいので、休みが必要な場合には前もって店長と交渉する、他のアルバイトと休みの調整をしておく必要があります。
3.立ち仕事で体力が必要
長いと5,6時間通して立ちっぱなしなので、シンプルに体力が必要です。
慣れるまでの間は一番苦労するところかもしれません。
4.けが、火傷のリスクがある
キッチンでは刃物や火を使うので、当然けがや火傷のリスクが伴います。
不注意や焦りがけがの原因に繋がるので、十分に気を付けなければいけません。
役割は2つ。単純作業で誰でもできる業務
ホールスタッフ
お客様を接客する仕事がメインです。
将来サービス業界で働きたい方におすすめです。
ですが、接客だけがホールの仕事ではありません。
接客が苦手な方でもできることを含めてご紹介します。
- 席の案内
- 注文の聞き取り
- 配膳
- ドリンクを作る
- 会計
- テーブルの片づけ・セッティング
仕事量が多いと思われがちですが、ひとつひとつの作業だけを見れば、難しそうに感じませんよね?
正直、お客様とおしゃべりする接客は必要業務ではありません。
初めのうちは作業を覚えることが大事です。
詳しく説明していきましょう。
1.席の案内
来店したお客様の人数を聞いて、空いている席に案内しましょう。
時間帯によって適した席案内ができれば好ましいですが、ここは店長やベテランの方が席の指定をしてくれることが多いので、そこに誘導すれば問題ありません。
席に着いたお客様に人数分のおしぼりを持っていけば完了です。
2.注文の聞き取り
頼むものを決めたお客様の席に伺い、注文内容を聞き取りましょう。
お店によりますが、スマートフォンのような機械で注文を取ります。
聞き取ったメニューを打ち込んで、最後に注文内容を復唱すると良し。
3.配膳
出来上がったドリンク・料理をお客様のテーブルに配膳しましょう。
4.ドリンクを作る
メインでドリンクを作る人を「ドリンカー」と呼んでいます。
初心者のうちは基本に慣れるまであまり携わらないですが、ビールやカクテルなどを作ります。
忙しい時間帯はドリンクだけを作り続けるようになるので、接客が苦手な人向けです。
5.会計
ここもあまり初心者のうちは携わりません。
お金を扱うので社員が行うことがほとんどです。
任せられるようになった時は、扱う金額も大きいので細心の注意を払いましょう。
6.テーブルの片づけ・セッティング
お客様が帰った後の食器やグラスの片づけ(通称バッシング)をしましょう。
食器を洗い場までもっていき、テーブルの拭き掃除をします。
最後に次のお客様をすぐに案内できるよう、箸や取り皿などのセッティングをして完了です。
以上、ホールスタッフの業務内容です。
これさえできるようになれば、十分通用します。
ただし、ホールスタッフに一番必要なのは今説明した作業内容ではなく
【好印象であること】
接客業で笑顔は基本です。
人を相手にする仕事であることは最低限、忘れないでください。
もてなす側が不愛想だとクレームにも繋がりやすいです。
常に笑顔でとは言いませんが、印象良くしましょう。
接客だけが仕事ではないので、人前での仕事に不安のある方でも気楽に始められますし、思ったより楽しいと感じるかもしれませんよ!
キッチンスタッフ
料理を作るのがメインの仕事です。
完全に裏方の仕事なので接客をすることはほぼありません。(厨房の構造によりますが)
自分の作った料理をお客様がお金を払って飲食します。
普段料理をしない人はもちろん、自炊している人でも調理業務には抵抗があるかもしれません。
ですが、キッチンスタッフで入ってくるアルバイトは、包丁も握ったことない未経験者ばかりです。
初心者でもできる飲食店のキッチン業務を詳しく説明します。
- 注文されたメニューを作る
- 仕込み
- 食器の洗い物・片づけ
1.注文されたメニューを作る
基本的にはレシピが用意されています。
どの食材もすでに仕込み済みのものを使い、味付けもレシピ通りの分量を入れれば誰でも同じ味に統一できます。
作業としては、
- 切る
- 揚げる
- 炒める
- 焼く
- 盛り付ける
どれも基本の工程しか行いませんが、未経験者には難しく感じるかもしれません。
もちろん技術を要するメニューは料理長などが作りますので安心してください。
初めての方は、揚げ物やサラダなどのクイックメニュー担当してもらうことが多いでしょう。
盛り付けは必ず行う作業で、一番大事なところです。
メニュー表に乗っている写真と同じ盛り付けを心掛けましょう。
とは言いましたが、料理は慣れです。
レシピがあっても作る工程は目に見えません。
同じ料理を何回も作って、失敗して覚えていくものです。
料理覚えながらお金もらえる!くらいの感覚で始めてもいいと思います。
2.仕込み
注文がない間は仕込みをします。
注文された料理をスムーズに調理するための下準備のことです。
野菜・肉・魚などの食材を様々な切り方で準備しておくので、包丁の使い方を覚えられます。
3.食器の洗い物・片づけ
洗浄機を使って食器を洗い、元の場所に戻します。
これだけです。
以上が主なキッチンスタッフの業務内容です。
飲食物を扱うため、注意点はいくつかありますが、決められた通り行えば問題ありません。
未経験で初めて、将来プロの料理人や自分の店を持つ方もたくさんいます。
長い人生の中で料理のスキルはあって困ることはないので、自信がない人にもぜひ学ぶきっかけになってほしいです。
お金とスキルを同時に得られる【まとめ】
お金を稼ぐことは楽なことではありません。
時間も体力も消耗しますが、そこから得られるものはそれ以上の価値になります。
居酒屋で働くことは大変な部分もありますが、お金はもちろんスキルや仲間など、経験が自分を成長させてくれます。
最初は苦労もありますが、慣れればとても楽しい現場です。
コンビニやスーパーのレジ打ち、他の飲食店に比べて仕事の密度が濃いからこそアルバイトが充実した時間になります。
楽しくアルバイトをして、お金とスキルを手に入れましょう!